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刀剣ブログ

日本刀の切れ味・業物

備前国長船住兼光

刀工の業物とは

刀工の業物とは、試し家である山田浅右衛門等が試した刀の切味の実例を元に、柘植方理平助が刀工ごとの日本刀の切れ味を「懐宝剣尺」という本にまとめたものです。「懐宝剣尺」の人気が出たため、後に刀工が追加訂正された「古今鍛冶備考」も出版されています。「懐宝剣尺」及び「古今鍛冶備考」では、切味によって最上大業物(さいじょうおおわざもの)、大業物(おおわざもの)、良業物(りょうわざもの)、業物(わざもの)の四種類に格付けられています。

基本的に、南北朝期以前に作られた刀は既に戦乱を潜り抜けていることから、切れるのは間違いないとして除外、試す機会が少なかった刀工の作もデータ不測の為に除外されています(秀光や元重、正家は入っていますが)但し、後の版で、古来より切れ味に定評があった長船兼光が最上大業物に加えられたり、和泉守兼定が最上大業物として格上げされています。また中には、助広のように作刀時期により角津田銘は大業物、丸津田銘は業物と分けられているものもあります。不思議なのは大和守安定の評価の低さですね、五つ胴を達成しているにも関わらず良業物というのはやや疑問符が付きます。因みに新々刀期の刀工も掲載されておりません。もし、新選組などから提供されたデータも加えて製作したらかなり面白いものができたと思います。

首切り浅右衛門

※よく「首切り浅右衛門」という呼び名から誤解されていますが、あくまでも山田家の本業は試し家で、首切り役はボランティアです。本来、幕府には正式な首切り役人(山田家は正式には浪人)がいますが、山田家の方が斬る技量に秀でているために、いつの頃からか山田家が代打で首切り役を務めるようになったといわれています。また、一説には役人が切るよりも自分たちが切った方が状態の良い死体が手に入る事から願い出たという話もあります。山田家は、試し家としての収入に加えて、人の内臓を主原料とした薬を販売することで莫大な資産を築いていたので、多くの名刀を所蔵していました。その中で最も知られている刀が名物小龍景光です。

下記のリストは、「懐宝剣尺」や「古今鍛冶備考」「刀剣要覧」などを参考に製作したものです。刀工の主たる鍛刀地に国名、都市名、藩名が混在していますが、わかりやすいようにあえて統一しておりません。

業物一覧

最上大業物

大業物

良業物

業物

画像 最上大業物 長船兼光
太刀 銘:備前国長船住兼光 元弘三年八月日 (出典:日本刀集美

業物(わざもの)

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