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刀剣ブログ

浦島虎徹・異風な彫で有名な虎徹

浦島虎徹

浦島虎徹(うらしまこてつ)

  • 銘:長曽祢奥里(号 浦島虎徹)萬治三年十二月日 同作彫之
  • 伝来:因州鳥取藩主池田家
  • 種別:脇差
  • 流派:江戸新刀

異風な彫で有名

本脇差は、浦島虎徹の号で有名な作です。長曾祢興里(入道銘 虎徹)の作では、虎徹にしかない彫り物をまま見かけますが、本作もその一つです。元々、本脇差は江戸期に因州鳥取藩主池田家に伝わったもので、釣竿(竹)を持った人物の彫から同家で浦島の号を付けたと伝わっていますが、誰が名付けたのか、何故釣り人から浦島なのかなど詳細については不明です。亀や玉手箱などの小物もありませんし、本を見ると昔から本当にこの彫が浦島太郎なのかについては異論はあるようですね。実際、「釣り人=浦島太郎」というのは現代ではあまり一般的ではないと思います。普通は「釣り人=太公望」の方がイメージしやすいと思いますので。ただ、腰蓑を付けた太公望というイメージはありませんので、江戸期には「腰蓑を付けた釣り人=浦島太郎」というイメージが一般的だったのかもしれません。
刀装具の画題でも浦島太郎は見かけるのですが、そちらですと玉手箱などの小物がセットであるのでもう少しわかりやすいです。

脇指 銘 長曽祢奥里(号 浦島虎徹)萬治三年十二月日 同作彫之

浦島虎徹彫物

浦島虎徹彫物 出典:虎徹大鑑(乕徹大鑑)

浦島虎徹押形

浦島虎徹押形 出典:長曽祢乕徹新考
表:浦島の図地鋤出し肉彫、裏:草倶利伽羅に蓮台地鋤下げ彫

虎徹について

虎徹の初期作

この脇差、浦島虎徹は、虎徹の初期作の中でも「興」の字が「奥」に似ていることから通称おくさと銘と呼ばれる時期の作です。体配は、平造、庵棟、重ね薄く、反り僅かにつく。地鉄は、板目肌処々流れ、地沸よくつく。刃文は、小湾れに互の目交じり、僅かに小足入り、匂口締まりごころに小沸つき冴え、帽子は直ぐに小丸となる。彫りは、表に若竹を担ぎ、腰簑をつけ、藁沓をはいた人物が岩上に立っている図を施し、指裏には草の倶利伽羅と蓮台を彫っている。茎は、生ぶで穴は三つ、鑢目筋違、茎尻は先刃上入山形となり、表中央に細鏨で「長曽祢奥里」と五字銘を切り、裏に二行の年紀、下に「同作彫之」と切る。銘文や他に類を見ない彫など虎徹の研究上貴重な資料と言える作です。

浦島虎徹の展示情報

現在は個人所蔵のため展示の機会は、なかなか無いかも知れませんが、鳥取県鳥取市・渡辺美術館にて金崎秀壽刀匠が作刀した浦島虎徹(写し)平成の浦島虎徹が常設展示されている他、長曽祢奥里(虎徹)の作品は全国の刀剣展示会で不定期で展示されます。機会があれば是非ご覧になって下さい。
全国の刀剣展示会情報はこちら

浦島虎徹押形 出典:虎徹大鑑(乕徹大鑑)

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