Loading

金家と信家の鐔

金家

金家の製作年代は室町末期と伝え、山城国伏見(現京都府)の地に住んでいました。絵風鐔の祖として著名で、鐔の上にはじめて絵画風な図柄をあらわしたので有名です。彼の鐔は形や素材、彫法のうえに大きな進歩を見せています。形はこぶし形・もっこう形・撫角形・丸形など多くあり、それらにかなう図柄をみせ、耳はほとんど打ち返しや鋤き残しであり、この手法がきわめて効果的で、図柄を引き立てています。地がねはすべて鉄地ですが、鍛えきわめて良好で、甲冑師鐔の出来のよいものに見る味わいの良い鉄地で、総じて造り込みは薄手で、地肌には槌目を一面に打って雅趣があります。題材は広く「春日野」「葦雁」「漁舟」「塔山水」「帰樵」などの純然たる絵風のものと「達磨」「猿猴捕月」などの仏典の説話による題材から「張果老」「虎渓三笑」などの中国の故事などから取材したものです。
春日野図鐔は代表作で、春日野の秋景を見事にあらわしています。撫角形、薄手で独特の槌目のある鉄地を素材として見事な遠近法をあらわしています。近景には野に遊ぶ雌雄の鹿を置き、遠景には山・塔・鳥居を配しています。得意とした力強い鋤出彫りを駆使し、高彫りの鹿には銀象嵌を、楓には金象嵌、鳥居は素銅を象嵌するなどして色紙の効果をあげています。
達磨図・猿猴捕月図鐔はともに禅機的な題材で室町時代の水墨画家が好んだ題材です。金家の作品ではこの図のものが数枚あります。達磨図鐔は傑作で、槌目地に半身の達磨を高彫りにし、わずかに耳輪・葉・目玉にのみ金銀の象眼を施し、裏面には槌目地で無文です。金家の作品は、一見簡略に似て無限の大きさを見せているといわれます。

信家

信家は、はじめ尾張の地にいましたが、信玄に招かれて甲州に移住したと伝えられていますが明らかではありません。信家の作風を大別すると、一つは尾張透かし鐔風のものであり、他は彼の鐔で最も多い厚さ一センチもある部厚い頑丈な板鐔とよばれるものです。信家の鐔は、多分に実用性を強調しており、重ねが厚く形は丸形・もっこう形が最も多く、まれに蹴鞠形とよばれる異形なものです。地鉄は鍛えられた鉄の美しさであり、地文には亀甲・梅樹・桐唐草・瓢唐草などを線彫りであらわした独特の文様であり、また地には菊花印を点々と刻して変化が見られます。多くは戦国時代の信仰や思想を文字であらわし、きびしい戦国の世に生まれた鐔工の面目を十分に示しています。
なお、信家の鐔がどの趣向の刀装や脇指拵えにもかかるという調和性を持っており、古くから武人に愛好されたことも、信家の優秀さを物語っているといえます。
題目に斧透し鐔は、黒田家伝来の国宝の刀「へし切長谷部」の刀装につけられているものです。形は彼が得意としたもっこう形で地肌には菊花印(裏面は瓢唐草)を刻して変化があり、「南無妙法蓮華経」の堂々とした文字を鐔の面いっぱいに書いています。明日の生死も分からぬ武人たちが信仰に厚いことはもちろんで、彼らは武運の長久、家門の繁栄を願い、戦いの場に臨んだのであり、兜の前立に、刀身に、そして鐔の上にも題目を好んで刻んでいます。「運有天」「南無八幅大菩薩」の文字もよく見られるが、武人の心境を端的にあらわしているといえます。網目文鐔は大振りで、しかも、鉄味がよく、耳その他に鉄骨があらわれ、同作中では古調です。松葉文鐔は、重ねの厚い堂々としたもっこう形の鐔で、耳を鋤き残し、渦巻きの地文はこまかく毛彫りであらわして雅味があり、数本の折れ松葉を図案風に散らして、たくましさの中にもやさしさを見せています。

金家鍔や信家鍔を高価買取いたします
金家や信家の鐔を売るなら

お電話でのお問合せ
0120-920-855(平日10:00~18:00)

FAXでのお問合せ
050-3488-3279

お気軽にお問合せ下さい
お問合せについて

PAGE TOP