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刀剣ブログ

日本刀に関する用語・ことわざ

日本刀に関する用語・ことわざ

日本刀が由来の用語・ことわざ

日本刀は古来より日本人にとって神聖なもの、邪を払うものとされて来ました。
その例として銅剣が挙げられます。青銅器時代がほとんどない(東の外れであった為に伝来するのが遅く、青銅器が伝来した直後に鉄器が伝来した為)日本での青銅器は銅剣、銅矛、銅鐸、銅鏡などごく一部に留まり、何れも実用的とはいえない神への捧げものでした。その中に銅剣が入っているように、剣は古来神への捧げものだったのです。以降も、政治の業態の変化と共に刀剣は常に権力者の座右にありました。神権政治(神官が権力を持つ政治)→王権政治(天皇主体)→貴族政治(公家主体)→武家政治(武士主体)→軍人政治(軍人主体)→資本主義(資産家主体)と権力者は変わりましたが、今日に至るまで権力を握るものは同時に刀剣を持っていたのです。その為、日本の歴史と刀の歴史、もしくは日本の文化と刀には密接な関りがあります。一例を挙げれば、皇室に新しく人が加わる(出産や婚礼など)際には今日でも人間国宝の打った刀が守刀として献上され、神式の結婚式では剣に拝礼をし、民間でも子供が産まれたら繁栄を願って守刀を贈り、人が亡くなれば魔除けの為に布団や棺桶の上に枕刀を置きます。また、よく目にする機会でいうと横綱が土俵入りする際にも必ず携えます(横綱の横にいる太刀持ちが持っています)
前述のように日本人の生活と密接に関わっていた刀に由来する言葉は、今日でも日々の生活に根強く残っています。下記では、私たちが普段使っている言葉で、刀に由来する用語を一部紹介させて頂きます。

相鎚を打つ(あいづちをうつ)

刀鍛冶が鍛錬の際、師匠(横座)の打つ槌に合わせ、弟子(先手)達が拍子を合わせて槌を打ち刀を鍛造する事から「相手に同意を示したり、話しに調子を合わせる事」を相槌を打つと言います。因みに、リズムが良い場合は「とんかんとんかん」なのですが、リズムが狂うと「とんちんかん」になります。意外なようですが「とんちんかん」も刀由来の言葉なんです(頓珍漢は当て字です)

急刃凌ぎ・急場凌ぎ(きゅうばしのぎ)

戦場において刀の刃が欠けた際、砥石や石で研ぎ、切れ味は悪いが取りあえず戦えるようにした事から、「一時凌ぎの間に合わせで、なんとかその場を切り抜ける事」を急刃凌ぎ(現在は急場を使うことの方が多いです)と言います。

切羽詰まる(せっぱつまる)

切羽は刀の鍔に接する楕円形の金具です。切羽が鐔と鎺に挟まれて動かないことから、転じて「身動きできないほど追い詰められた事」を切羽詰まるというようになりました。今日では、切羽自体を目にする機会が一般の方は少ないので、切羽が刀剣の部品である事実を知らない方が非常に多いです。

反りが合わない(そりがあわない)

刀はそれぞれに反りが違うため、鞘もその刀に合わせて作ります。そのため、他の鞘に入れようとしても中々合いません。刀の反り具合と鞘の反り具合が違うからです。この事から「相性が合わない事」を反りが合わないといいます。では、反りが合わないのでどうしましょうか。そうです、元の鞘に収まめればいいですね。「相槌を打つ」と「とんちんかん」、「反りが合わない」と「元の鞘に収まる」はセットで覚えていただけると効果的です。

単刀直入(たんとうちょくにゅう)

単刀、一振の刀(一人)で敵陣に斬り込む事。この事から「前置きなど無く、直接本題に入る事」を言います。

鍔迫り合い(つばぜりあい)

互いの刀の鐔と鐔とが強く打ちあたるような激しい戦い。鍔で受けとめたまま、一歩も譲らず押し合う事から、「力の拮抗した戦の事」を言います。

鎬を削る(しのぎをけずる)

前述の鍔迫り合いと近いのがこの「鎬を削る」という言葉です。刀で斬り合いをする際、固い刃通しで斬り合うと刃がすぐに欠けてしまう為、昔の武士は鎬線に滑らせるようにして戦いました。その為、激しく切り結ぶと鎬線が削れてボロボロになります。そこから転じて「激しくやり合う事」を鎬を削ると言うようになりました。因みに、よく渡世の世界で使われる「シノギ」は、「鎬」からではなく「糊口を凌ぐ(ここうをしのぐ)」から来ているといわれています。

懐刀(ふところがたな)

懐に入れてある護身用の守り刀です。身近でいざという時に役に立つ事から転じて「主君の信頼を得ていて、秘密の計画などにも参画する側近の事」を懐刀と称するようになりました。頼みとなる部下の事を指す用語としては「右腕」「腹心」などの類義語もあります。

土壇場(どたんば)

土壇場とは、本来処刑した罪人の体を使って試し斬りをした場所、転じて「これ以上あとのない場面」の事を土壇場といいます。よく現代では「ドタキャン(土壇場でキャンセル)」と軽く使われる言葉ですが、本来はかなり重い言葉です。

日本刀に由来する用語・ことわざっていろいろあるですよね。他にも折り紙付き、元の鞘におさまる、付け焼刃、焼きが回る、伝家の宝刀などがあります。

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