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刀剣ブログ

篭手切江・稲葉家と細川家所縁の刀

篭手切江(こてぎりごう)

篭手切江(こてぎりごう)

  • 指定:なし
  • 金象嵌銘:コテ切義弘本阿(花押)
  • 銀象嵌銘:稲葉丹後守所持之
  • 所蔵:黒川古文化研究所
  • 種別:脇差
  • 流派:越中松倉郷

篭手切江刀身

篭手切江

折紙 宝永二年十二月三日付「代金子百参拾枚」

折紙

折紙 享保三年十二月三 日付「代金子二百枚」

脇指 金象嵌コテ切義弘本阿(花押)/銀象嵌稲葉丹後守所持之 名物 篭手切江(出典:所蔵品選集刀剣

脇差の名物

本作は、享保名物帳所載の名物篭手切江です。名物三作の一人郷義弘(江義弘)の作で、他の同工の作品と同様に極め作です。「郷義弘」の項でも触れましたが、同工の作には正真確実な在銘作が現存せず、義弘と貞宗には双方ともに正真確実な在銘作が一振も現存せず、その全ては極め作です。享保名物帳には、焼身を含めて約三百口掲載されていますが、脇差の掲載は焼身を含めても九口のみです。

稲葉家と細川家所縁の刀

篭手切江の号の由来については不明ですが、切れ味に由来するものと考えられます。表の極め銘の下にある本阿は本阿弥家十一代光温の事で、裏の所持銘稲葉丹後守とは、春日局の実子稲葉丹後守正勝の事です。本作は、江戸期を通して稲葉家(稲葉江の稲葉とは別家)と細川家の間を行き来しています。稲葉家から細川越中守忠興にわたり(日本刀大百科事典では元々忠興の父細川幽斎が所持しており、初めに幽斎から稲葉家に贈られたという説を上げています)、細川家からまた稲葉家に戻り、また細川家に行き、稲葉家に戻りという数度の行き来の後に、享保四年以降は稲葉家が所蔵し(この間に寛文二年に百枚であった代付が後に百三十枚に、享保四年には二百枚に倍増しています)大正七年に売り立てで売却されるまで同家に所蔵されました。その後他家を経て黒川家が購入し、現在は黒川古文化研究所が所蔵しています。

暴れた刃文が特徴的

本脇差の姿は、鎬造、庵棟、磨り上げながら反りややつき、身幅尋常、中鋒のびごころとなる。鍛えは、大板目肌ながれて、鎬地は柾目となり、地沸よくつく。刃文は、湾れに乱れ、互の目交じり、物打ち付近に激しく砂流しかかり、沸厚くつき、金筋入る。帽子は掃きかけ風にほとんど一枚となる。彫は、裏に不動の種子をあしらっている。茎は、大磨り上げ、鑢目切、茎尻剣形、表に金象嵌で「コテ切義弘本阿(花押)」裏に銀象嵌で「稲葉丹後守所持之」を施している。本脇差は、健全で暴れた刃文が特徴的な作品です。

篭手切江の展示情報

篭手切江は、2017年の10月14日から11月26日まで黒川古文化研究所で展示されていました。
次回の展示は未定ですが郷義弘の作品は全国の刀剣展示会で不定期で展示されます。機会があれば是非ご覧になって下さい。
全国の刀剣展示会情報はこちら

篭手切江押形 (出典:図説刀剣名物帳

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本庄正宗・徳川家で最も価値のある刀

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