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甲冑ブログ

甲冑師について

甲冑師の成り立ち

甲冑の製作を専業とする工人のことを奈良時代には甲作、鎧作といい、後世には物具細工、具足細工、あるいは鎧師、具足師とも呼び、また中国流に函人、函工とも称した。延喜式には六十ヶ国から毎年官に調進する甲の員数を国々ごとに記載してあって各国々に甲冑師がいたことが知られるのであるが、続日本紀元正天皇の条に紀伊国の「鎧作名床」と「山背甲作客小友」の甲冑師の名が記されているに過ぎない。その後鎌倉時代になって藤原定家の明月記に「寄熊野取熊野甲冑」とあるように熊野に甲冑の良工がいたことが知られる。またさらに降って室町時代になって一条兼良の『尺素往来』に「鎧並腹巻者、召寄和州之細工左近次、半田及び源内等、所調其核者宇和郡住人乗覚之所打」とあり、宇和郡は伊予国の地名である。核はすなわち伊予札のことである。なお同書に「冑鉢者脇戸」とあり、脇戸は奈良の甲冑師であり、在銘筋兜鉢が一頭現存している。小泉はこれも奈良の生駒郡の地名であるという。ようするに室町末期までの間の甲冑師はただ職人として製作に努め作品に銘を彫るようなことをしなかったのであろう。甲冑師の各流派がおこり、兜に作者銘と紀年銘を彫るようになったのは戦国時代からである。すなわち古い伝統をもつ奈良に岩井、春日の両派がおこり、紀州には雑賀派があり、京には明珍派が隆盛となって、雪下、蓬來などの別派を生じ、その他地方に左近士派・早乙女派・根尾派・馬面派・長曽禰派・市ロ派などがおこった。

甲冑師

岩井派

室町時代から奈良に住した甲冑師で、後岩井与左衛門は徳川将軍家の御抱具足師となり、徳川家康の歯朶の具足を作ったといわれている。岩井派は江戸時代になって江戸・京・名古屋・福井・金沢・会津・盛岡・広島・高知・福岡などに分派して栄えた。
春田大社の紅絲威鎧、御嶽神社の鎧二領、厳島神社の黒韋威胴丸などの修補はこの派の手になるものである。

春日派

岩井派と同様に奈良に住した甲冑師で墾田・治田とも書き、『尺素往来』の半田もこの一派であるという。この派の光信は厳島神社の大内義隆奉納の鎧の作者であり、大山祇神社の阿古陀形二十六間総覆輪筋兜の作者「南都住人春田通親」もこの派のものの手になるものである。紀州雑賀の甲冑師はもと春田から出たといわれており、また初代卓次は駿河府中に住し、二代家次は慶長に三河吉田に移り、江戸時代にはこの派から備前・雲州・因州に分派し、そのほか尾張・越前・加賀にも分派しているが、寛政ごろ江戸に出た本流の丹波大掾故明やその子播磨守永年は著名で幕府の御抱えとなり、とくに永年は『甲組類鑑』『延喜式工事解』を著わしている。

明珍派

近世甲冑師中最も有名であるが、武内宿禰の子孫と称する増田明珍歴代系譜は後世の偽作で信用し難いもので、十四代義長の弟高義や十六代義保の弟義通と十七代の信家とを明珍派の三作と称しており、この三作には在銘のものがあって信用に値する。信家の作品には永正から天文までの紀年銘のあるものがあり、長期に亘って製作したことが知られるが、在銘の作品が夥しく多いので中には偽作や同名別人の作も少なくない。信家は相州小田原や上州・甲州・信州に住したといわれている。明珍派の分布を在銘のものによってみると相州住・上州住・野州住・常州府中住を彫るものがある。江戸時代に入ると、越前明珍派・加賀蓬來派・仙台明珍派・土佐明珍派などが脇明珍として栄えた。

早乙女派

元祖信康が明珍信家の弟子といわれている。常州府中に住し、二代の常州住早乙女家忠と銘するものと、三代家成・五代家親の三人が著明である。その作品も比較的多い。作例には小星と筋の二種があり三十二間ないし六十二間のものが多い。

馬面派

越前豊原に住し明珍の一派といわれている。戦国時代から元禄ごろまで続いた甲冑師である。

長曽禰派

越前に住した甲冑師であるが、虎徹の代になって江戸に移り、半百に至って刀匠となった。名甲図鑑続輯に「明暦元年乙未八月長曽禰奥里於、武州江戸作之」の銘がある変形兜を所載してある。

根尾派

美濃国に住んだ甲冑師で、根尾正信の百二十間筋兜は著名である。

明珍宗寅作

明珍宗寅作 具足

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