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刀剣ブログ

加州清光・沖田総司の愛刀

加州清光

加州清光 (かしゅうきよみつ)

室町期から続く加賀刀工を代表する名跡の一つ

加州清光は、加賀を代表する名跡である藤島友重と同じく藤島派に属する刀工で、その名跡は室町期から新々刀期まで続いています。加州清光の作風の特色としては、同銘である備前長船の清光と同様に直刃を焼いたものが多いこと、茎の形が先を片削ぎした独特の形(通称加州茎)となる事が挙げられます。

六代清光・非人清光(乞食清光)

加州清光には、同銘の刀工が複数いますが、その中でも著名なのが「非人清光(または乞食清光)」の通称で呼ばれる長兵衛清光です。長兵衛清光は、室町期から続く加州清光家の六代目で、作刀時期は寛文から元禄頃、延宝年間にあまりの貧しさ(寛文の飢饉の影響も考えられます)から非人小屋で生活しながら作刀を続けたことから、後に「非人清光」と呼ばれるようになりました。
因みに、加賀藩内における非人小屋とは被差別階級である非人とは無関係で、加賀金沢藩四代藩主前田綱紀の時に寛文の飢饉をきっかけに生活窮乏者の保護を目的として作られた施設であり、施設内では食料の支給を受けたり、税金が免除されたり、医者にも無料でかかることができるなど現在でいうところの生活保護に近い待遇を受けることができました。また、同施設は藩外では非人小屋と呼ばれましたが、藩内では綱紀への敬意から御小屋と呼ばれていました。
新々刀期の刀工斎藤清人の作に「名人有似所二ツ酒呑銭無ト(名人(師源清麿)に似たものが二つある、大酒飲みと貧乏と」という銘が切られた作がありますが、平和な江戸期にあっては多くの刀鍛冶は貧乏であり、その点においては加賀藩の政策の御蔭で御小屋で鍛刀することができた清光は恵まれていたと思います。因みに、清麿の作刀は現在最も市場価値の高い刀の一つで、あの虎徹よりも高値で取引されることも多い新々刀期を代表する名工です。当時は、そんな名工でも貧困にあえいでいました。

沖田総司の愛刀

加州清光の著名な所持者としては、第四十代内閣総理大臣東條英機も知られていますが、歴史ファン・歴女の間では新選組一番隊組長沖田総司の愛刀として広く浸透しています。沖田の使用した加州清光が現在所在不明(「池田屋事件」で破損したために廃棄されたと思われる)で「加州住清光」の銘のみしか明らかになっていないため、何代の清光の作であるかは不明ですが、非人清光の作ではないかといわれています。正直、沖田に関する資料はほとんど残っていないため、いずれにしても推測の範囲を出ることはありませんが、好きな人物にはできるだけ良い刀を持ってもらいたいというのがファンの偽らざる心境ではないかと思います。「刀剣乱舞」でもゲーム内の設定では、沖田総司の刀「加州清光」は「非人清光」であるとしています。「if…」を楽しめるのも歴史やゲームの良いところですね。

加州清光(六代清光)の展示

加州清光(六代清光)の作品は全国の刀剣展示会で不定期で展示されます。機会があれば是非ご覧になって下さい。
全国の刀剣展示会情報はこちら

六代長兵衛清光

六代長兵衛清光 銘:長兵衛尉清光(出典:日本刀工辭典・新刀篇)

加州清光

刀 銘:清光(出典:日本刀随感新刀編)

加州清光押形

刀 銘:清光

加州清光押形

刀 銘:清光 於笠舞丸鍛作之

加州清光押形

脇差 銘:清光 延宝六戌午年二月日

加州清光押形

刀 銘:金沢住藤原清光作

出典:加州新刀大鑑

押形画像 脇指 銘:清光・延宝六戌午年二月日(出典:新刀大鑑

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