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刀剣ブログ

井上真改・大坂正宗の異名をもつ名工

井上真改

井上真改(いのうえしんかい)

大坂新刀を代表する名工

井上真改は、同時期に活躍した名工津田助広と共に大坂新刀を代表する名工で、新刀随一とまで言われる沸の見事な華麗な作風から、世に「大坂正宗」と称されています。特に、真改に改銘した後の青く澄み渡った地鉄の冴えは、他の新刀最上作の刀工を寄せ付けないものがあるともいわれるほどです。真改は、名を良次、通称を八郎兵衛と称し、寛永七年に初代和泉守国貞の次男として生まれました。初銘は、父と同じく国貞と切り、承応元年に和泉守を受領、慶安頃には初代国貞の代銘代作を多くしていたと考えられています。万治四年頃より切り始めた「井上和泉守國貞」銘は、代作ではなく自身銘で、同時期に朝廷より菊花紋を切ることを許されています。寛文十二年八月から、真改が修めた陽明学の師である熊沢蕃山からの忠告により真改へと改めました。天和二年十一月に五十三歳で急逝していますが、「新刀辯疑」によると死因は酒に酔い、誤って井戸に落ちたものとあります。
また、真改は父初代国貞や父の師である堀川国広などと同じく飫肥藩伊東家に仕えていて、初めは百石、後に五万石の小藩としては破格の百五十石の扶持を与えられていました。同藩では、馬を持つことが許されるのが六十五石以上で、家老でも三百石ですから、真改は上級藩士としての待遇を受けていたことになります。

真改周辺の刀工

父である初代和泉守国貞の門下には、初代国貞の高弟で両者の銘振りや茎仕立てなどの共通点から真改の実質的な師と考えられている山上播磨守国隆、同じく初代国貞の高弟で国隆や真改などと共に初代の代作代銘を行った初代加賀守貞則や初代下総守国義などがいます。真改門下と目されている者としては、土肥真了や北窓治國、二代加賀守貞則、真改の実子である井上良忠、奇峯(両者には同人説も有)などがいます。
真改と同時期に活躍した大坂新刀の刀工としては、まず両者の合作刀があり共に大坂新刀の代表工と称される二代津田越前守助広、父初代国貞の兄弟弟子初代河内守国助の子二代河内守国助、二代助広と並び濤濫乱れの名手として知られる二代越後守包貞(坂倉言之進照包同人)などが、やや時代が下がった時期の刀工としては、大坂新刀の随一の彫の名手と讃えられる二代粟田口近江守忠綱(号一竿子)や新刀でも指折りの備前伝の名手多々良長幸などが挙げられます。

真改の研究書

井上真改の研究書としては、やはり飯田一雄氏中島新一郎氏の共著「井上真改大鑑」がまず挙げられると思います。他にも「日本刀大鑑」や「寒山刀剣講座」など多くの書物で取り上げられていますが、真改の研究書としての質量において「井上真改大鑑」の右に出るものはないでしょう。近年は、お求めやすい価格で復刻本も出ているので、是非一度ご覧ください。

井上真改の展示

井上真改の作品は全国の刀剣展示会で不定期で展示されます。機会があれば是非ご覧になって下さい。
全国の刀剣展示会情報はこちら

重要刀剣 刀 銘 井上和泉守国定(菊紋)寛文十年二月日

重要刀剣 刀 銘 井上和泉守國貞(菊紋)寛文十年二月日

重美 刀 銘 井上真改(菊紋)延宝二二年二月日

重美 刀 銘 井上真改(菊紋)延宝二二年二月日

重文 刀 銘 井上真改(菊紋)延宝二二年八月日

重文 刀 銘 井上真改(菊紋)延宝二二年八月日

重文 太刀 銘(菊紋)井上真改 延宝五年八月日

重文 太刀 銘(菊紋)井上真改 延宝五年八月日 出典:井上真改大鑑

画像 刀 銘 井上真改(菊紋)延宝三年八月日(出典元:井上真改大鑑)

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